引っ越しによる猫のストレスを軽減する方法。新しい環境に慣れるためのコツとは?

引っ越しによる猫のストレスを軽減する方法。新しい環境に慣れるためのコツとは?
ライフスタイル

ライフイベントやライフスタイルの変化により、人間の人生には自然とお引っ越しをする機会が巡ってくることがあります。
ですが猫にとってのお引っ越しとは、とてつもない人生(猫生)の一大事です。
新しい環境になかなか慣れることができず、慣れるまでの間は夜泣きをしたりご飯を食べなくなったり、便秘になってしまう猫も多いようです。
そんなお引っ越しによる猫のストレスを少しでも軽減し、少しでも早く新しい環境に慣れてもらうためのコツを実体験を交えてご紹介いたします。

なぜ猫は引っ越しが苦手?

引っ越しによる猫のストレスを軽減する方法。新しい環境に慣れるためのコツとは?

「猫は家に着く動物」と言われるように、多くの猫は引っ越しなどによる環境の変化をとても苦手としています。
それはもともと猫の祖先が肉食動物ながら、その体の小ささから捕食対象になることも多かったため、周囲の環境の変化に敏感に反応する警戒心が今なお残っているためです。
また、「家」は猫にとって自分のにおいに満たされた縄張りそのものです。
引っ越しによってその大切な縄張りの「空間」も「におい」も突然失われてしまったら、パニックになったり強いストレスを感じてしまっても無理はないことです。
とはいえ、いざすると決まったら猫も一緒に引っ越ししないわけにはいきません。(引っ越しを理由に猫を捨てたいという人から保護したことはありましたが…)
できるだけ早く新しい環境に慣れてもらうためにも、少しでもストレスを軽減してあげたいですよね。

引っ越し前の「におい確保」で準備を万全に!

猫にとっての縄張り(お部屋)は、「空間」と「におい」で構成されていると考えて良いでしょう。
まずは「空間」です。
「空間」は引っ越し先へ持っていけないので、代わりに「いつも使っているキャリー」を安心できる「ミニ空間」として用意してあげましょう。
引っ越しの1か月ほど前から、キャリーを猫が安心できる場所に常時出しておいてあげることで、普段から「安心できる場所」として認識してもらうことができると思います。
また、「空間」を構成するものの一つとして「家具」がありますよね。
実は家具も猫にとっては大切な縄張りの一つです。
「引っ越しの機会に全部買い換えたい!」という気持ちはものすごくありますが、猫が慣れるまでは、できるだけにおいのついた見慣れた家具を使ってあげることも検討してほしいです。

次に「におい」です。
こちらは持ち運びできますね!
「使用中のトイレの砂」、「トイレグッズ」、「いつも使っている猫ベッド」などの猫が使っているグッズや日用品のほか、上記のように人間の家具や毛布などについても、猫に安心感を与える「におい」がついています。
新しい家には新しい猫トイレ!…という気持ちをぐっと抑えて、猫が慣れるまでの間は買い替えずに同じものを使ってあげてください。

引っ越し当日は猫と荷物をわけて移動しよう

引っ越しによる猫のストレスを軽減する方法。新しい環境に慣れるためのコツとは?
見ず知らずの引っ越し屋さんが突然ドヤドヤと入ってきたら、猫はもう大変です。
ベッドの下の奥の奥へ隠れて出てこないだけならまだしも、パニックを起こして開け放したドアや窓から飛び出てしまう危険性もあります。
引っ越し屋さんが来る前に、猫をキャリーへ入れて先に新居へ連れて行ってしまうのが良いかもしれません。
その場合は、新居についたらキャリーのまま、お風呂場やトイレなどの引っ越し屋さんが立ち入らない場所へ、かわいそうですがそっと閉じ込めておきましょう。
引っ越し屋さんが来る前に連れ出して、引っ越しが終わるまでの少しの間はペットホテルに預かってもらうのも良いかもしれません。

引っ越し後は「景色」と「におい」で安心感を

無事に引っ越しが終わったら、まずは大まかに人間の家具と猫用品の配置をしてしまいましょう。
速く猫をキャリーから出してやりたい気持ちはやまやま!ですが、ただでさえ怯えている猫の前で家具の荷ほどきや移動をすれば、余計ストレスを与えかねません。
前述の通り、今まで使っていた家具を持ってきているのなら、できる限りに多様な配置にして「前と似た景色」を作ってあげると良いでしょう。
大まかに人間の家具と猫用品の配置が終わったら、慣れたソファやベッドの近くの静かなところにキャリーを置き、そっと扉を開けてあげましょう。

猫のいるおうちの引っ越しは金曜日がおすすめ!

引っ越しによる猫のストレスを軽減する方法。新しい環境に慣れるためのコツとは?
ある日突然縄張りを奪われ全く新しい環境に連れてこられた猫は、とても不安に思っています。
ですから、慣れるまでの間はずっと夜泣きをしたり、ご飯を食べなくなったりする猫も多いようです。
ベッドの下で何日もストライキをする子もいれば、びっくりするほど甘えんぼになって分離不安症状を出す子もいます。
そのため、私は自分の実体験からですが、なるべく金曜日に引っ越しをすることをおすすめします。
これは土日がお休みの方についてなので、要するに「連休を取れる日に合わせる」ということです。
引っ越し後が一番猫はストレスを受けやすく不安を感じているので、この最初の2日間に家にいて、またたびやちゅーるなどのおやつをあげて、のんびり過ごす時間を作ってあげる。すると、あとあと夜泣きやご飯を食べないというストレス症状を軽減できると実感しています。

まとめ

猫にとって、引っ越しはとてつもない一大事です!
引っ越し前後の準備と引っ越し後2日間のケアで、その後のストレスや慣れるまでの時間を短くしてあげることができると考えています。
引っ越しは人間も大忙しで大変ですが、猫目線で向き合ってあげたいですね。

絹糸

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7歳の時から20年三毛猫に育てて頂きました。その後、腎不全・肝不全・膵臓不全・末期糖尿病・白血病の5重苦の捨て猫と一緒に闘病をした経験をもとに、現在5匹の保...

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  1. せりか

    もうすぐ引っ越すですがすごく不安で色々ネットで見てましたがこういうふうに具体的に書いてあるホームページが少なかったので参考になりました 金曜日ね〜なるほどね〜と思いました 実体験なんでしょうか 参考にします