ペット防災|猫の防災対策特集Vol.1【備え編】万が一に備えてしておくこと

ライフスタイル

この季節になると、どうしても東日本大震災への思いをはせてしまいます。
あの日、皆さんはどのようにご経験なさったでしょうか。
被災された方には、一日も早い心の復興をお祈り申し上げます。
日本は災害大国です。どこで暮らしていようと、いつかどこかで災害に遭遇する可能性は、すべての方にあります。
今回は最近話題になっているペット防災に関連して、猫の防災対策の「備え」についてご紹介したいと思います。

あなたの猫を守れるのは、あなただけ

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この白黒猫、原発と津波を被災した猫です

猫は大切な家族であり、友人であり、親であり、子であり、伴侶であり、何にも代えがたい存在です。
でも悲しいことに、それはあなたやあなたの家族にとってだけです。
他の人にとって、あなたの猫は「ただの猫」です。
たとえ被災しても、人間でない以上、優先して助けてもらえることも、潤沢な救援物資をもらうこともできません。
あなたの猫を守れるのは、あなただけです。
これを絶対に忘れないでください。

備えはモノだけにあらず まずは「心」から備えよう

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防災というとどうしても「防災グッズを袋にまとめて用意して…」というところから入ってしまいがち。しかし、まずは何より「心」を備えることが重要です。
まずは猫飼いさんサイドです。

目標を心に持つ

「絶対に猫と共に普通の生活へ戻るんだ」という目標を持ってください。
有事の際、終わりの見えない被災生活の中で明確な目標があることは心の支えとなります。

猫の逃げ場所を把握しておく

「普段からよく猫が逃げ込む場所」を作り、そしてその場所を把握しておいてください。
地震の際にもその場所へ逃げ込む可能性が高いため、猫を探し出しやすくなります。

近所の避難場所をチェックしておく

近所にある避難場所は猫を連れて行っても大丈夫な避難場所かどうか、市区町村へ確認をしておきましょう。

近県の知り合いにお願いしておく

どうしても猫と離れなくてはならない事態が発生しないとも限りません。
東京なら山梨など、大阪なら鳥取など、近県の知り合いに「有事の際は猫を頼みたい」と依頼しておきましょう。
余りにも遠い場所の方だと、猫の受け渡しが困難になってしまいます。

次に、猫サイドの心の準備です。
猫に「震災に備えて心の準備をしておいてね」と言っても恐らくダメなので、有事の際の危機を少しでも軽減できるように普段から猫飼いさんが備えておいてあげましょう。

キャリーケースは口を開けて置いておく

犬のようにリードをつけて歩いてくれる猫は少数派ですので、おのずと移動はキャリーになります。
普段から「逃げ場所」「落ち着く場所」としてキャリーケースがあれば、被災時に猫をキャリーへ詰め込む手間も省けて安心です。

できれば猫首輪かマイクロチップを

震災時は最も猫の迷子が増えるときです。
普段どんなにいい子でも、パニックを起こすとどこかへ行ってしまうことも多いようです。
自分で探すにしても、誰かに探してもらうにしても、「目印」となる猫首輪やマイクロチップは非常に有効な手段です。
できることなら、普段から猫首輪をつけて慣れさせておくのが良いでしょう。

知らない人間に慣らしておく

これは大人の猫には難しいですが、我が家では子猫の頃からなるべく猫に慣れた方に家へ来てもらい、猫と遊んでもらっています。
「知らない人=遊んでくれる怖くない人」という認識が育つので、避難所で知らない人を見てストレスを受けたりパニックを起こすことの軽減につながります。

備えるべき猫グッズはどのようなものか

被災時はそうたくさんのものを持ち出せません。
そのため、「自宅で被災生活するときのための備蓄」と「持ち出すためのリュック」は分けておきましょう。

自宅の備蓄

家が全壊していないかぎり、自宅に備えておけば後から取りに戻ることもできるかもしれません。猫が5匹いる我が家での実例をご紹介いたします。

ドライフード

カリカリとしたドライフードの中でも、これは「おいしいやつ」を用意します。
腎臓ケア用の餌はおいしく調味されているものが多いため、これを4kg×2袋ほど準備しています。

缶詰・パウチなどのウェットフード

歯がなくて生餌が食べられない子がいるので、20個ずつ程度備蓄しています。
水分補給用としても良いのではないでしょうか。

バギー・ペットサークル

2匹以上買っているおうちで、キャリーでの猫の持ち出しは非常に困難です。
我が家では5匹全員が乗れる折り畳みペットバギーと、全員が入れるメッシュ天井付き折り畳みペットサークルを準備しています。

ペットシーツ

猫砂は1袋、ペットシーツは想像以上に使うので大判と普通サイズの2種類を1パックずつ準備しています。

水・簡易浄水キット

ペットボトルのお水のほかに、我が家は「電気温水器」のため、常時300リットルほどの水が備蓄されている状態です。
また、簡易浄水キットを準備しておけば、サバイバル時に一番重要な「水」の確保もできます。

持ち出し用リュック

猫のためにはいろいろ思いつく限りもっていってあげたいですが、猫本体・ご自身の災害グッズも背負わなければならないので、余りに色々詰め込むと逃げ遅れる可能性があります。
なるべく必要最低限で軽いものを詰めましょう。

  • 簡易浄水キット(ペットボトル型など)
  • 餌(最低3日分)
  • 猫首輪・リード・ハーネス
    リードはハーネスにつけられるタイプの方が良いかもしれません。
  • 洗濯ネット
    キャリーから飛び出したりすることを防ぎ、猫を落ち着かせる効果もあります。
  • ペットシーツ
    トイレ用だけではなく、タオル・クッション・保温用に大活躍します。

  • 持病がある子は持ち出せるようにしておきましょう。
  • タオル
  • 全員の写真・画像

まとめ

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東日本大震災の際に猫ボランティアを行いましたが、取り残されてしまった犬猫を多く見ました。被災生活の不自由さやつらさから、犬猫を手放す方もたくさん見ました。
また、避難所でのトラブルもたくさんあったようです。
災害が来てしまうのはもはや仕方がないことですが、それを乗り切って、猫と暮らす平穏な普通の生活に戻れるかどうかは、まずは平時の「備え」にかかっています。
災害は明日起こるかもしれません。「そのうちやろう」で手遅れになってしまわないようにしましょう。


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7歳の時から20年三毛猫に育てて頂きました。その後、腎不全・肝不全・膵臓不全・末期糖尿病・白血病の5重苦の捨て猫と一緒に闘病をした経験をもとに、現在5匹の保...

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