猫にお風呂はいつ必要なの?嫌がる猫を安全にシャンプーするコツ

猫にお風呂はいつ必要なの?嫌がる猫を安全にシャンプーするコツ
健康・美容・ダイエット

猫にお風呂はいつ必要?

猫にもお風呂が必要なときがあるということをご存じですか?
猫は普段、自分で自分の毛をなめてお手入れし、においも汚れもない美しい被毛を保っています。そのため、健康な猫であれば、基本的にお風呂に入れる必要はありません。しかし、例えば粗相をしたときや、家の外に出て泥だらけになって帰ったときなど、猫自身の手に負えないほど汚れてしまったときは飼い主さんが猫をお風呂に入れてあげる必要があります。

また、野良猫を保護したときもお風呂が必要です。野良猫は汚れだけでなく、病気の元になるような菌、あるいはノミなども持っていることがあります。

一見きれいだからといって、お風呂に入れずにいると、後でかからなくてもよかったはずの病気になってしまうこともあるのです。また、この他にも、皮膚病の治療やノミ対策で猫をお風呂に入れざるを得なくなることがあります。なぜなら、獣医さんから薬用シャンプーを処方されるからです。

さらに、特に汚れや病気がなくとも、定期的にお風呂が必要なのが長毛種の猫です。長毛種の猫は毛が長いせいで全体的にボリュームがあるため、なかなか毛繕いが行き届きません。抜け毛や汚れがたまると病気の原因になることもあります。長毛種を飼っている場合、1カ月~数カ月に1回程度を目安に、猫のようすを見ながらお風呂に入れてあげましょう。

また、短毛種であっても、汚れやにおいが気になるようなら1年に1回はお風呂に入れてあげると、健康な被毛を保つことができます。飼い猫の平均寿命は約15年です。それだけ長く猫を飼っていると、突然猫をお風呂に入れなくてはならない事態に遭遇する可能性は充分にありえます。いざというとき慌てないためにも、飼い主さんは猫をどうやってお風呂に入れたらいいか、知っておくと安心です。

猫にお風呂はいつ必要なの?嫌がる猫を安全にシャンプーするコツ

猫を安全にお風呂に入れるコツと手順

すでに想像がついているかもしれませんが、猫はお風呂に入れるととても暴れます。逃げ回ったり、泣き叫んだりするなどして脱出しようと必死になる猫が多い傾向です。中には水を怖がらずおとなしくしている猫、それどころかお風呂が大好きで自分から入れてくれとねだりにくる猫もいますが、非常にまれです。

基本的に猫をお風呂に入れることは簡単ではないという認識が必要になります。猫をお風呂に入れるなら、まず暴れられることを想定して事前に爪は切っておきましょう。

また、お風呂場にあるシャンプーなど猫が倒して邪魔になりそうなものもすべて片づけておきます。さらに、猫が万一にでも溺れることがないよう、お風呂のお湯は抜いておくか浴槽にふたをしておくのがおすすめです。

それから、猫をお風呂に入れるのに必要な道具もすべて事前に出しておきます。猫のお風呂に最低限必要な道具は、「猫用リンスインシャンプー」「コームやブラシ」「タオル」「ドライヤー」の4つです。特に、シャンプーは必ず猫用を使いましょう。人間用と猫用では成分が違います。人間用のシャンプーは体をなめる猫にとって毒になる成分が含まれていることもあるので、決して使ってはいけません。

道具をすべて用意したら、まず丁寧に猫の体全体をブラッシングしてあげましょう。水に濡らす前にあらかじめ毛並みを整えることで、猫の毛がからんで毛玉になることを防ぐことができます。それから、猫をお風呂場に連れて行き、いよいよシャンプーに入ります。

まず、38~39度程度のぬるめのシャワーで猫の首から下全体を濡らします。耳に水が入らないよう注意しましょう。顔はシャワーを直接当てず、濡れたタオルで拭くようにして濡らしてあげるのがおすすめです。その後、お湯と混ぜて泡立てたシャンプーを猫の体に落とします。そして、指や手のひらを使ってマッサージするように泡立てながら猫の体を洗っていきます。全体を洗い終えたら同じく温度調整したシャワーで丁寧に流しましょう。

猫をお風呂に入れるときのコツは「時間をかけないこと」です。長々とお風呂で洗っていると猫のストレスはどんどんたまっていきます。お風呂場に入ってから洗い終えるまでできれば5分、長くても10分程度で終わらせることを目標にしましょう。

また、お風呂に入れている間飼い主さんは猫をなでたり、優しく声をかけたりしてあやすことも大切です。どうしても猫が暴れてしまうときは、猫を洗濯ネットに入れるという手もあります。顔だけを洗濯ネットから出してもらい、洗濯ネットごしにシャンプーします。そうすると、猫が暴れることがなく、安全にシャンプーすることができるでしょう。シャンプーを流し終えたら、タオルで猫の体を包み込み水分をできるだけ拭き取ります。このとき水分が多く残っていると、ドライヤーをかける時間が長くなり大変です。しっかりとタオルドライしましょう。

猫をお風呂に入れた後は、乾燥を忘れずに!

無事タオルで拭き取ることができたら、次は最後の仕上げ、ドライヤーの時間です。この段階になると猫も水に直接触れていないことで、だいぶ落ち着きを取り戻してくれるはずです。濡れたまま家の中を歩かれると大変ですから、脱走されないように注意しましょう。

猫の濡れた体をブラッシングしざっと毛並みを整えてから、丁寧にドライヤーをかけていきます。猫のやけどを防ぐため、「ドライヤーの温度を弱いものにして使う」「同じ場所にドライヤーを当て続けず、常にドライヤーを動かす」「できるだけ猫から離して使う」ことを心がけましょう。

そして、もうひとつドライ中に重要なのがブラッシングです。そのままドライヤーを当てるだけだと、濡れた猫の毛がからみあい頑固な毛玉となってしまいます。特に、長毛種の猫の場合はブラッシングをしないと全身が毛玉だらけになります。しかも、通常の毛玉と違い、ほぐすのが非常に大変です。

ドライヤー中は絶えずブラッシングをし続け、濡れた毛がからんだまま乾かないように充分に気をつけましょう。ドライヤー中、熱すぎない適度な温度を保ちながら優しくブラッシングしていれば、飼い主さんの手の気持ちよさにうっとりとして猫も身を任せてくれるはずです。猫がおとなしいうちにドライヤーを済ませてしまいましょう。全身を乾かし終え、毛並みをコームで整えれば、ふわふわで美しい愛猫の完成です。

どうしてもお風呂を嫌がる猫にはドライシャンプーを使おう

どんなに飼い主さんが努力しても、水に濡れるのが嫌だという猫は存在します。もし、何をしてもお風呂に入れられず困っているのであれば、「水の要らないシャンプー」を使うというのもおすすめです。水の要らないシャンプーの使い方はとても簡単です。乾いたタオルに水の要らないシャンプーを適量出し、猫の体を拭いていくだけになります。シャンプーしているというよりも、マッサージ感覚で猫の体をなでてあげれば、猫も嫌がらずにいてくれるはずです。

もし、毛が固まるような頑固な汚れがあるときは、その部分に直接水の要らないシャンプーをかけてしまいます。タオルを使って汚れている部分をもみほぐし、拭き取ればばっちりです。水の要らないシャンプーは猫が舐めても問題ありません。しかし、猫がシャンプーで濡れた場所を気にしているようならドライヤーやタオルで乾かしてあげるとよいでしょう。

水の要らないシャンプーは水に濡れるのを嫌がる猫だけでなく幅広く使えます。例えば、病気で毛繕いができなくなった猫や、シャンプーが負担になる恐れのある高齢の猫、ケガをしていてシャンプーできない猫などにもおすすめです。また、飼い主さんが時間のないときもささっとシャンプーすることができます。1本あると何かと便利なので活用してみましょう。

適切な頻度のお風呂で猫の毛並みを保とう

長毛種の猫であれば定期的にお風呂に入れる必要がありますが、そうでないならお風呂は基本的に必要に迫られたときだけで大丈夫です。あまり頻繁に入れることは猫のストレスになるだけでなく、皮脂など猫に必要な成分まで洗い流してしまうことになるので気をつけましょう。

お風呂にはできるだけ手早く入れるようにし、それでも嫌がる場合は水の要らないシャンプーを使用するのがおすすめです。適切な頻度や方法を守って、愛猫の美しい毛並みを維持しましょう。






nekocan編集部

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